by
Inner Library Editorial Team
2026/02/13
静かな夜に日中の出来事や将来への不安が頭を離れず、目が冴えてしまうことはありませんか?「早く寝なければ」と焦るほど不安が募り、さらに眠れなくなるというサイクルは、多くの人が経験するものです。
今回は、こうした夜特有の不安が起こる仕組みと、心を穏やかに整えるためのヒントを整理しました。
夜の不安とは?なぜ起きるのか・あらわれ方
夜、布団に入ると急に不安が押し寄せてくるのには理由があります。日中は仕事や会話などの「外からの刺激」があるため、不安な気持ちは意識の隅に追いやられています。しかし、静かな夜になるとその刺激がなくなるため、普段は隠れていた悩みや考えが表に出てきやすくなるのです。
また、一日を終えた後の脳は疲れており、感情をコントロールする力が弱まっています。そのため、昼間なら流せるような些細なことでも、夜には大きな問題のように感じられてしまいます。
こうした不安は、心だけでなく体にも以下のような反応として現れます。
思考のループ
「もし〜だったらどうしよう」という否定的な考えを繰り返す体の強張り
肩に力が入ったり、無意識に奥歯を噛み締めたりする焦燥感
「早く寝ないと明日に響く」というプレッシャーで脳が覚醒するやるべきことがよぎる
明日の予定や仕事の細かい内容が次々と思い出される
夜の思考は、どうしてもネガティブな方向に偏りやすい性質を持っています。「夜の悩みは、実際よりも大きく見えやすいものだ」と知っておくだけでも、少し気持ちが楽になります。
眠りにつくための5つのヒント
不安の理由がわかっても、頭から取り除くのは難しいものです。まずは、体や環境を整えることで、脳に「今は休んでいい時間だ」と伝えてあげましょう。今の自分に合いそうなものから、試してみてください。
呼吸のリズムを整える
鼻から4秒かけて吸い、7秒止めて、8秒かけて口から吐き出す「4-7-8呼吸法」が効果的です。不安を「紙」に書き出す
頭の中のモヤモヤを一度外に出してあげましょう。気になることを紙に書き出して、脳の負担が軽くしましょう。スマホを早めに手放す
寝る30分〜1時間前には、スマートフォンなどの強い光を避けるようにしましょう。光だけでなく情報の刺激を遮断すると、自然と眠りに入りやすくなります。筋肉をゆるめる
一度、両肩を耳に近づけるようにギュッと5秒ほど力を入れ、一気に「ストン」と脱力します。これを数回繰り返して、体の余計な強張りを解いてください。20分以上眠れなければ布団を出る
しばらく経っても眠れない場合は、一度布団から出てください。別の場所で静かな本を読んだりして、自然な眠気が来てから再び布団に戻りましょう。
注意が必要なサイン
夜の不安は誰もが経験するものですが、もし以下のような状態が続くときは、無理をせず専門的なサポートを検討してください。
日常生活への支障
睡眠不足が原因で、日中の活動に影響が出ている。気分の持続的な落ち込み
強い不安や悲しみが、場所や時間を問わず数週間以上続いている。慢性的な身体症状
激しい動悸や、全く眠れない夜が頻繁に訪れる。
眠れないのはおかしいことではありません
眠ることにこだわらず、ただ静かに横になっているだけでも、心と体は休息に向かっています。無理に眠ろうとせず、まずは「今は不安を感じているんだな」と、自分の状態を受け止めることから始めてみてください。
Reference
Scullin, M. K., et al. (2018). The effects of bedtime writing on difficulty falling asleep: A comparison of to-do lists and completed lists. Journal of Experimental Psychology: General.
Bootzin, R. R., & Epstein, D. R. (2011). Stimulus control instructions. In M. Sateia & D. J. Buysse (Eds.), Insomnia: Diagnosis and Treatment.



